北川智浩の白磁と自転車

北海道の江別市で陶芸(白磁)の制作をしています。

        朝歩き。 その1

平日の朝、歩くことを日課にして数年が経ちます。

といっても、夏は自転車で、雨や雪が降ると歩きです。

自転車に取り付けた装置で計測してみると
朝、歩く距離はだいたい2.5Kmくらい。

集計した記録を見てみると
2014年 歩く距離 372.5㎞  自転車 762.5㎞ 
2015年 歩く距離 264.0㎞  自転車 609.0㎞ 

朝歩きも自転車も、
特に自転車はもっと距離をのばしたいのですが

数年前、とにかく自転車の距離をのばすことに夢中になって
体を痛めてしまい、仕事に影響を及ぼす羽目になってしまったので、

無理をしない事にしました。(苦笑)



住居の隣に仕事場


独立してから一度、仕事場を移しましたが、
常に住居の隣に仕事場があります。

当初は、不安があったことが大きいと思うのですが

「休んでいる時間はない」 

と必要以上に自分にプレッシャーをかけて
とにかく、今思えばダラダラと仕事をしていました。

窓の外の朝日を見ながら仕事を始め、夜、暗くなるまで
食事以外は、気づいたら同じ場所に座って、ずっとカリカリ彫っていた
という作業を数日続けても、

ON、OFFのスイッチの切り替えができてれば
きっと問題なかったのかもしれません。

住居と仕事場が扉ひとつで移動でき、
移動に時間を取られないのはメリットのはずなのに

住居スペースで リフレッシュ することができずに
仕事を引きずっていたのでしょう。

個展前などは特に根を詰めて制作しますので
終わると、燃え尽きた感じになり、
直後は制作の能率がガクンと落ちました。



朝歩くこと

当時、幼稚園にチビたちを送り迎えに行く役割がありました。
これがきっかけで仕事の時間が朝型になり、
規則的なリズムみたいなものが出てきて、

規則正しく生活することで作業の能率が上がる
ということが次第に実感できてはいたのですが

相変わらず ON、OFFの切り替えは下手な方で、
個展などがあっても年間を通して仕事の効率が落ちないようにすることが課題でした。





最初は夕方、ちょっと作業が一区切りしたところで、
住宅街の中をただ歩いてみましたが全然面白くない。

住宅街がいけないんじゃないかということで
1周700メートルの周回コースのある公園に車で12分位かけて行き
歩いてみました。
これはよかったのですが、往復30分近くの 通うための時間が必要なので
毎日という訳にはいかない。

やはり歩くなら近所。

街路樹や木々の多いところや 畑や山が見えるところといった
気に入った景色の場所をつないで歩くコースにしてみたら、
これが意外と厭きない。

住宅街の真ん中なのですが
季節によって木や畑を歩きながら見ることが
意外と楽しい。


焼成で予想以上の失敗作が出た時などは
木々や雲などを見ながら
「終わったことは変えられない、切り替え切り替え!!」と
気持ちを切り替えるキッカケになりますし

何より、

ただ黙々と歩いていて、時々フッと新しいデザインやアイディアが浮かんで来たりするのですから

この時間も侮れません。





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  1. 2016/02/27(土) 15:34:13|
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       3回コース。

“磁器ロクロ3回コース” の作品が焼き上がりました。

3回で仕上げるコースです。

焼き上がりまでの制作の過程を
以前のブログで確認できます。


残念ながら1回目のロクロ引き直後の画像はありませんでした。(汗)


2回目、削りの回


3回目、彫を施す



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  1. 2016/02/24(水) 07:49:44|
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        ガス窯のはなし。

私は、ガス窯1台と電気窯1台で仕事をしています。



先日、窯づめの作業を終えました。


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このガス窯、

11年前に、現在の工房を建てるのと同時に
今は亡き、横浜の先代の親方から譲っていただきた 窯です。



それまでは、今も使っている小型の電気窯一台での焼成でした。


独立して初めて購入したのが 電気窯。

仕事などまったくない中で購入を決めたこともあり
不安だったのでしょう、
小さい窯にしてしまいました。

頻繁に釉薬のテストを焼くことができたことはよかったのですが

しばらくして、
個展をし、公募展に出品するようになると
その小ささに ストレス を感じるようになりました。

当時は成功率も低かったので、
出品用に口径23cm程度の5枚組の皿をそろえるためには
20枚程度焼いた中から 5点を選び、組ませたりするのですが、
窯が小さいので一度に焼けない。

数回に分けて焼くと時間もかかり、
その時の焼成によって雰囲気が変わってきたりと・・・


そして、当たり前ですが
小さい窯には大きな作品が入らない。(苦笑)

でも当初は、そんな当たり前のことも、わかっていませんでした。



当時はそれが ストレス となり始めて
制作のイメージや考え方まで 小さく小さくなっていきそうな気がしました。

これはいかん!!ということで、
いろいろ調べたり、見積もりをとってもらうと
新品の大きな窯を購入することは無理。


で、弟子の頃に紹介してもらった 瀬戸の窯屋さんに相談してみると

「お前の大親方が ガス窯 の引き取り手を探しているぞ~」

ということで、話はトントン拍子に。



実はこのガス窯は、私が弟子をさせてもらっていた時に
先代の親方が新たに山梨県の境川村(1997年当時、現、笛吹市かな?)に工房を建てることになり
その際、瀬戸の窯屋さんにつくらせたもの。


で、当時の仕事場の横浜から通ったり、
境川の方に泊まりながら、窯小屋をつくるお手伝いをしました。

窯の設置 と 窯小屋を一から作ることに
携われたのはとてもいい経験となったことは言うまでもありません。


このガス窯は 大きさは 約2.2m四方ですが、
重さが2トン以上あるので移動が大変です。
磁器の冷め割れを防ぐために、窯の壁を厚めに設計したためです。

境川の工房では、まず、コンクリートの基礎をうって、
クレーン付きのトラックで窯を設置してから窯小屋を建てました。

当時は窯小屋に車ごと乗りいれる必要もなかったので
大きな出入り口をつくりませんでした。

つまり、窯を移動する際には、

一度屋根をばらす→窯をクレーンで吊り出す→屋根を元通りにする
ということが必要です。



当然、先代の親方に
「北海道まで窯を送ってください~お願いします!」
と、“電話でお願いして済む話” ではありません。


久しぶりに山梨の境川に泊めてもらい
屋根をばらして窯を搬出し、屋根をもとに戻しました。

弟子時代の大工仕事を、その何年か後に
再びやり直すことになって、これが意外と楽しかったのですが

窯を積んだトラックを見送った後は急いで北海道に戻りました。



ちなみに、山梨から野幌の工房への輸送は地元江別のトラック業者さんにお願いしました。

紹介していただいた S社長は やきものに造詣があったこともあって
北海道の荷物を関東まで運んで、カラで帰ってくるというトラックを
何とか山梨まで手配して頂いたり、
輸送費に私の作品を加えることでかなり勉強していただきました。


そして何より先代の親方。
窯道具も温度計も、、
これももってけ、あれももってけと分けていただき、

トラックの運転手さんに
「北海道までよろしく。大きな衝撃を与えないで。」と自らの作品まで渡していただきました。



本当にありがたかったのは
焼成のデータ 、特に失敗した時のものまで いただけたこと。

窯にはそれぞれ “くせ” みたいなものがあるので
新しい窯は 探りながら の焼成になることが多いです。

窯は中古ですが、私にとっての初窯の際も焼成に関しては大きな失敗もなく
乗り切ることができました。


その後10年、つくり が悪くて割れてしまった大鉢はたくさんありますし、
焼成に関する自分なりのデータもそろい、当時とは少し違う焼き方になりましたが、

現在もこのガス窯で仕事ができています。


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写真は
ガス窯を運んできた次の年に焼いた「白磁渦巻文大鉢」(径53cm 2006年制作 )、
先代の親方から頂いた焼成データ。




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  1. 2016/02/20(土) 16:15:00|
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        雪かきのあとは。

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とある今冬の休みの日、





アサ起きて 窓を開けて


雪積もった、、、

となれば、

もうちょい後からにしよう、という考えは禁物。


何も考えずに

アサメシマエに雪山のようになってしまった車の救出作業(雪かき)。



そして、アサメシアトは納品作品の梱包作業。



お陰様で、、、その日、野幌の午後は晴れ(*^_^*)

朝、雪かきをした後も雪が降り続き

昼にはまた、同じ状況で、、再度、雪かきが必要という状況にはならずに済みました。


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体をいたわらなきゃ、

という口実のもと



午後の一服のお供は苺大福( ^ω^ )

は江別市大麻の菓子舗で “宝来軒” さんで。


先代はラーメン屋さん !!??   と

初めて訪れた際に、その看板を見つけた際には妙な違和感がありましたが、


頂いて もう先代の事などはどうでもよくなりました。

立派な苺で侮れない美味な大福(^ν^)です。


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  1. 2016/02/17(水) 08:50:24|
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        釉薬の誘惑

素焼した素地に釉薬を掛けます。


その後、窯詰めして、本焼き します。


釉薬は液体状ですが

水のようにサラサラしているわけではなく(感覚的な表現ですが・・・)

少しだけ ドロッ とした、所謂 粘性があります。



ですから、素地に釉薬を掛けると

どうしても タレ たような 凹凸ができます。


やきものの種類や釉薬によっては、
その凹凸がある状態のまま焼いた方がいい場合がありますが、

一般に磁器の場合には
その凹凸を可能な限り平らにならします。


釉掛け直後、
少し面白い感じ に釉薬が垂れて凹凸ができたりすると

「このまま焼いたら面白いものが焼けるのでは・・・」という

思いついたばかりの 魅力的に思えるアイデアを
すぐ試したくなる 誘惑 に負けそうになりますが、


思い直して平らにならします。(笑)


というのも、私の白磁釉はならした方がきれいになるように調合しているからです。
誘惑に負けて焼くと・・・
経験的に 少し中途半端な具合の 凹凸 になるでしょう。


釉薬直後の状態を保持したまま焼きあげるためには
釉薬の調合を変えないといけないですね。

釉薬の耐火度を上げて、より素地に近い組成へと調合しないと
1200度を超える高温で溶けて カタチ が崩れてしまいます。


ただ、こういうたくさんの残念な結果となる “思いつきアイディア” の中に
突き詰めていくと独創的なアイディアになる可能性を秘めたもの、

そういうアイディアがあるのかもしれないので
気をつけなければなりません。


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  1. 2016/02/13(土) 09:19:53|
  2. 制作
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         和紙染め

野幌工房での教室。

定期的に通っていただいている会員の方対象の講座。


昨年末おこなった “和紙染めの講座” を終えた作品が焼きあがってきました。


和紙染め とは

和紙の型紙 に顔料(=絵具)を染み込ませて
素地(=粘土)に定着させる技法です。

和紙以外にも洋紙、布などの素材を使うこともあります。




和紙 といってもいろいろありますが、

実は、今回は 東南アジアの 繊維の残った 荒い紙 を使用しています。

美濃和紙等の国産の紙、所謂 和紙 ではありません。


ですから厳密に言うと アジア紙染め、

もう少し大きなカテゴリーで言い換えると 紙染め となります。


一般的に 陶芸の技法で イメージのしやすい 和紙染め とさせていただきました。

紙染め ですと 髪染め!? と勘違い!?、

はしませんですよね(苦笑) 




このアジアの紙。

使用してみると、
ムラなくキッチリ と 素地に文様を施したい という場合には適しませんが

キメが荒く 意外と面白いと思います。

ただ、イメージ通りに文様を染め付けるには
はい、繰り返すことが必要です。


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その他、今回はなぜだか蓋物が多いですね。

鼠志野、志野もありますね。


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  1. 2016/02/10(水) 09:26:15|
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         氷柱(つらら) と 文様

北海道で生まれ

高校まで過ごし

その後、京都、横浜と暮らし

35歳の時に、家族と共に北海道に戻ってきました。


地元の事はなんでも知っているつもりで戻ってきたのですが、
まず感じたのが

「北海道の 冬とか雪って、こんなに大変だったっけ」
というものでした。


仕事の時間が雪かきに取られる

雪庇や氷柱などはチビたちにとっても危険なものは
除去しないといけない。

なんて、手間のかかる冬と雪!!


横浜生まれのチビたちに

「いいかい!雪が降ったら、屋根の下には絶対行ってはいけないよ。
お家も、他所のお家もダメ」と

何度も言い聞かせました。




思い返してみれば、私が小学生の頃、当時は
一軒家の社宅に住んでいましが、


例えば、暖房は石炭ストーブ。

本格的に雪が降る前に、父親は煙突掃除をして
社宅脇の小屋に石炭数トン?を運び入れ、
木枠の窓から冷気の侵入を防ぐために
すべての窓枠をビニールで囲っていました。

その時代から比べると暖房機器は
煙突が必要のないFF式ストーブに代わっているので
その点では格段に手間がかからなくなってきます。

親に守られて “生活、通学する” だけの立場で
北海道の冬の生活をわかった気になっていたのですね。





家族共々、何度かの冬を経験し、

北海道に住んでいる以上冬になれば雪は降るものだし
お天道様に文句つけても、時間の無駄
面倒な部分は受け入れることしよう、と考えられるようになりました。


そうすると不思議なもので、

雪が降った後に広がる青空の美しさや澄んだ空気を
感じることができるようになったり、

もちろん、スキーなどの雪国ならではのスポーツを楽しんだり、

カーリングやジャンプなどのスポーツを応援したり、

とにかく、 楽しまなきゃ、もったいない
という風に思えてきました。






そうした心持ちで、
あらためて 氷柱 を見たときに

自然の造形物として 無理 がない。 

人工物である屋根にできるのですが
自然のつくるものだけあって
カタチが シゼン です。(汗)

そして、毎日観察してみると
その形が意外と 変化する。

一晩で劇的に変化した際には結構驚きます。

まっすぐなものはほどんどなく
少し曲がって、また戻ったり、
同じ氷柱はひとつとしてありません。

日中気温が多少上がって
屋根の雪が 少し 溶け出すと
氷柱の養分である水が補給されて

氷柱を伝って下がっていく際に、凍って太さに貢献することもあれば
無事先端までたどり着いて そこで凍り、長さに貢献することもあります。


あるいはお家の、主に屋根への断熱がうまくいかなくなると
暖気が屋根に逃げて屋根の雪を溶かし
氷柱の成長を助けます。

逆に最高気温が氷点下の日が続くと
ちっとも変化しなかったりします。

たぶんずーっと北海道に暮らしていたら
氷柱などは昔ながらの屋根にできる
厄介なモノ  としてしか見られなかったかもしれません。

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土は九州の方から取り寄せているわけですが
せっかっく北海道江別の野幌で制作しているのですから

まわりの自然から受けるものを自分なりに消化して
作品に取り込めないかな

と思い、


で、白磁の彫文様に取り入れてみたら、意外と面白く
評判もよかったので、

氷柱、粉雪、白樺などの文様のシリーズが生まれました。

今回は氷柱文様の器、

粉雪、白樺はまた別の機会に。


それにしても、窯の熱が直接屋根に向かう窯小屋はまだしも
断熱効率の落ちてきた我が家は、悔しいほどよく氷柱ができます。(苦笑)

観察する際も、良い子は絶体に氷柱の下に行ってはいけません!!

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  1. 2016/02/06(土) 08:32:40|
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       3回目。

“磁器ロクロ3回コース” の 3回目は

1回目のロクロ、2回目の削り、に続いて

削りの残りと “彫”。


器に “あたり” を つけて、

“彫” を 施します。

先ず、練習用の素地で ためし彫り。
カンナの動きがイメージどうりにできるようにします。


器の厚みは 3~4㎜ 程度でしょうか?

一見、固そうに見えますが、
強度は煎餅程度!?(もちろん感覚です)


突き抜けてしまうと、私の力ではどうすることもできないので
突き抜けないようにしましょう。(*´v`)“




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  1. 2016/02/03(水) 09:41:30|
  2. 陶芸教室
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